マネジメント
今年のペパボのテーマは、「強みを伸ばす」こと。苦手なことをがんばって伸ばすのもいいけど、それよりも持っている強みをどんどん伸ばしていって、苦手なところはチームで補う方がよろしかろう。そういうわけで、あらためて「自分の強みってなんだろうな?…
GMOペパボにおいて、チーフテクニカルリード(略称: CTL)という職位を作りました。既に以下のブログエントリで新任の2人がエントリを書いているところですが、制度設計者として、その背景を述べてみたいと思います。 diary.shu-cream.net ten-snapon.com GMO…
こんなことを書いた。 私のマネジメントスタイル、「いいじゃん」「いい感じに」「バーンと」の3つしか話してない。— あんちぽちゃん (@kentaro) July 6, 2016 というだけだと雑過ぎて酷い人間にしか見えないので、補足する。 世の中にはいろんな環境がある…
今年もまた、新しい仲間が増える季節がやってきました。新しく総合職・エンジニア・デザイナ*1たち、計13名が入社し研修の毎日を送っています。しばらくは職種関係なく、会社全体の成り立ちや共通してみにつけてほしいスキルについて学んでいるところです。 …
「リスクマネジメント」という観点からビジネス書の古典を読みなおす、みたいな感じだったので、どういう新しい見方が示されるのだろうと期待して読んだら、各章の最後に「このように○○はリスクにどう対処するかという話なのであった」と述べられて終わるっ…
ひとは集団になると、無意識のうちに手を抜いてしまう。それは、ひとばかりではなく他の動物、ゴキブリにすら見られるという。その意味では、自然選択されてきた特質なんだろうので、一概に悪いこととばかりはいえないが、ともあれ人間の組織においてそれが…
三谷宏治『観想力―空気はなぜ透明か』の続きで、新版的な位置づけで刊行されたこの本を読んだ。定量化しがたいものをどうやって切り口を見つけて定量化していくかという話。三谷さんの本は、いつもながらに事例を取材する範囲が広くて、単純に面白い。 プロ…
サイモンが1982年に講演した内容を書籍化した本。合理性を、期待効用理論の前提するそれ、例の「限定合理性」、直感による合理性、進化の中で選択されてそれに分類して、読みやすく説明されているのがよい。 人間の合理性を高めるためにあれこれやってきた(…
三谷宏治『戦略読書』の続きで、そこでも紹介されていたこの本を読む。 「観想力」というのは、ものごとをもっと多面的かつ広い見地から観る力ということだろうと思う。そのためには「視点」「視座」「切り口」の3つにおいて、常識にとらわれずに考える力が…
今年から情報システム部門も責任範囲のひとつに入ったので、10年前の刊行当初に買って読んだこの本をあらためて読んだ。 教科書的な情報セキュリティ本のようにはかっちり整理されているわけじゃないけど、戦後のコンピュータやソフトウェアおよびネットワー…
簡便そうだったのでKindle版で買って読んだ。頻用されるフレームワークについてまんべんなく紹介されている。また、1フレームワークにつき、解説と事例紹介とで4ページにおさめてあるのは、読みやすくてよいだろうと思う。4章の会計・ファイナンス編は、この…
『職場学習論―仕事の学びを科学する』や『企業内人材育成入門』など、中原先生の本はあれこれと読んでいて、勉強になると同時に実践的にも非常に役立っているのだが、この本はまだちゃんと読んでいなかったので、あらためて読んだ。 「学習」というのは、経…
著者の前作『世界の経営学者はいま何を考えているのか ― 知られざるビジネスの知のフロンティア』も刊行当時に読んで面白かったのだが、最近はHBRやWebメディアなどで精力的に論考を発表しているのを面白く読んでいたところ、それらをまとめたらしい本書が刊…
長らくプレミアがついて中古価格が高騰していたリー・クアンユー回顧録だったが、たまたま上巻が2,500円ほどで出ているのを見つけたので、即ゲット。さっそく読んだ。 大学卒業あたりまでは普通に自伝として楽しめるのだが、政治活動を始めてからは、ひたす…
昨今の「外資系コンサル」本の著者のひとりによる本。最近のそれ系の本をあらかた読んだのだけど、この人の本は、森秀明『外資系コンサルの3STEP思考術』の著者とともに面白いと思う(『外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」 (光文社新書)…
著者の前作『外資系コンサルの資料作成術』がよかったので、新しく出たこの本も買って読んでみた。ごく基本的なことが述べられているに過ぎないが、まあ、これは前提で、そのベースの上に何を積み上げるかが重要だと思うけど。しかしこういうことをちゃんと…
最近のマツダの躍進について書かれたこの本を買って読んだ。自動車業界については、思うところあってトヨタに関する古めの本を読んだりしているのだが、最近の他の会社の事情も知りたいと思っていたところ、ちょうどタイミングよく出たので。マツダの車は、…
2014年改正から昨今のコーポレート・ガバナンス・コードのあたりの流れをちゃんと追えてなかったので、キャッチアップのために読んだ。しかし、会社法、金融商品取引法、取引所の規制と複雑で、まだ不明な点が残る。 会社法入門 新版 (岩波新書)作者: 神田秀…
著者がこれまで出してきた本をまとめて教科書的体裁にした感じの本。著者の本は好きでよく読んでいるし、実際にいろいろと役立っているので、この本も読んだ。あらためて、触発されることが多い。 経営学で考える作者: 高橋伸夫出版社/メーカー: 有斐閣発売…
最近刊行された、いろんな意味で関心があるテーマの本がKindle化されたので、買って読んだ。 女性の労働進出が制度的・構造的に進んでいる国、具体例としてはアメリカとスウェーデンで、出生率が比較的よい水準である、すなわち、政府の大小に問題があるので…
ネットワークにおけるOSI参照モデルや、アプリケーション実行環境におけるハードウェア→OS→ミドルウェア→アプリケーション→UI(ブラウザ・モバイル)というレイヤ(こういうのに名前あるのかな。「フルスタックエンジニア」という言葉があることからして「技術…
nanapiさんの「IT企業10社に聞いた、マネジメントを学んだ「良書」とは | nanapi [ナナピ]」という記事に、機会をいただきまして回答いたしました。どうぞご笑覧くださいませ。 nanapi.jp 以前にも「エンジニアtypeで本を紹介するインタビューにこたえました…
イーロン・マスクの伝記が刊行されたので読んだ。ふんわりと構想はあったとはいえ、宇宙事業も自動車事業も、わりといきあたりばったりで開始されたことが知れて面白い。その後、ギリギリのところを複数回タイミングよく切り抜けていまがあるのもすごいなあ…
伊丹敬之先生の御本。いわれていることの要点については「なるほどそうなのだろうな」と思うが、話が長くて読み通すのがしんどかった。 よき経営者の姿 (日経ビジネス人文庫)作者: 伊丹敬之出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2013/12/03メディア: …
先日の上場とほぼ同時に発売された本。テクノロジーの進化にはあるひとつの「流れ」があるので、それを見極めて、タイミングをつかんで乗れるようにしましょうという内容。IT企業の経営者による「思想」本という意味では『鈴木さんにも分かるネットの未来 (…
「組織の公安9課モデル」とは何か。「攻殻機動隊」好きにはお馴染みの公安9課だが、9課課長の荒巻大輔の以下のセリフが象徴するような組織のことをいう。 我々の間にチームプレイなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレーから生じ…
藤本隆宏+キム・B・クラーク『増補版 製品開発力』からの流れで、プロダクト・マネジャーの歴史的展開を知りたくて、買って読んだ。1966年刊行の本、すなわち約50年前の本なのだけど、ただひたすら「何も変わってないな」と思うばかり。むしろ、Web業界でな…
プロダクトマネジメント、あるいはプロダクトオーナシップに関心のあるひとが集まるSlack Teamを作成しました。以下のページから参加できます。 Join Product Managers Japan on Slack! 追記: Product Managers JapanのWebサイトもできました。そちらも御覧…
藤本隆宏『生産システムの進化論』をさらにさかのぼって、この本を読む。Webサービスの外延がモバイルや、さらにはIoTのようなところに広がっていくのに際して、我々のサービス開発はますます自動車産業の80〜90年代をなぞっていっているように思える。そう…
坂井豊貴『多数決を疑う - 社会的選択理論とは何か』の続きで読んだ。こちらもまた、社会的選択理論と同じく、集合的な望ましい価値を追求する話。そういうのは世の中にいくらでもあるだろうので、役に立つものを自分でも作ってみたいなあと思う。 マーケッ…