Kentaro Kuribayashi's blog

Software Engineering, Management, Books, and Daily Journal.

『ゴーレム^100』他

ゴーレム 100 (未来の文学)

ゴーレム 100 (未来の文学)

既に各方面で話題沸騰の本書、最初から最後までぶっとばしまくりの、荒唐無稽な未来小説。あらすじを紹介したところでまったく意味をなさないので、とにかく読んでみないとわからないという。
解説は山形浩生氏。また、翻訳者の渡辺佐智江氏の名は、90年代にアヴァンポップ文学がにわかに盛り上がっていた頃、女バロウズの異名を取ったキャシー・アッカー『血みどろ臓物ハイスクール』(ASIN:4560044813)や、風間賢二氏によりスプラッタ・アヴァン・ポルノと名付けられたデニス・クーパー『フリスク』(ASIN:4893421956)といった異常傑作の翻訳により記憶している。本書の翻訳ぶりもまた、偉業という他ない素晴しいもの。

先生とわたし

先生とわたし

最近「書評空間:高山宏の読んで生き、書いて死ぬ」というブログでも活躍されている高山宏氏の著書により、僕らのような年少世代にはほとんど伝説のような形で知られている由良君美(もちろん著書はいくつかあるけど、より心惹かれたのは由良ゼミの話なのだ)の評伝を、自身もその弟子であった四方田犬彦氏が書いたとなれば、読まないわけにはいかない、面白くないわけがない。一読したら最後、延々読み耽り、一挙に読了してしまった。伝説のゼミの様子はもちろんのこと、由良君美の家系の話、そして不遇にも見える最後。
いまではもう失われてしまった、文化が輝いていた美しい時代の素敵なお話にすらともすれば思えてしまい、一抹の寂しさを感じないでもないのだが。

KEI―チカーノになった日本人 (GUFT 0)

KEI―チカーノになった日本人 (GUFT 0)

ばるぼらさんのエントリで知り、即座に購入した本。不安定な家庭下で育ち、いわばお定まりなコースでヤクザになった著者が、商売の途上で、弟分の裏切りによってアメリカの刑務所に入れられることとなり、そこでの壮絶な体験を語るというもの。アメリカの刑務所、ヤバ過ぎる。しかし、著者の度胸がすごくて、大変なことをたんたんと書いているあたりに、むしろ凄みを感じるという体裁。
本書は、根本敬氏が監修する"GUFT"(スペルミスにあらず)シリーズの第一弾として刊行されたもので、次回配本では、はあのエメラルド・カウボーイ・早田英志氏の話を根本氏、蛭子能収氏が漫画で描くとのこと。かなりと目が離せないシリーズになりそう。

ミサイルマン―平山夢明短編集

ミサイルマン―平山夢明短編集

『独白するユニバーサル横メルカトル』(ASIN:4334925103)で、昨年度の「このミス」第1位を獲得した平山夢明氏の、短編集第2弾。本書は、当然読んでるだけで脳をかき乱されるようなエグい描写ももちろんあるが、よりファンタジックな装いのものが多い印象。しかしまぁ、凶悪なことには変わりない。「顕現」を求めて殺人コレクションをする男の話が、個人的には一番面白かった。

「超」怖い話Κ(カッパ) (竹書房文庫)

「超」怖い話Κ(カッパ) (竹書房文庫)

「超」怖い話』シリーズ初の、平山氏による単著。しかしまぁ、僕は怖い話自体はほとんど興味がないので、やっぱ同著者による『東京伝説』シリーズのような、狂人の話の方が面白いなぁと思う。

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

近未来、その男が足跡を残した国は、いままで平和だったのが嘘のように極度の戦乱に見舞われてしまうという、謎の男を暗殺するミッションを負う部隊に所属する男の話。ミリタリーものなのかと思っていたので、やや食指が進まなかったのだが、その他にも興味深いディテール満載で、まったく飽きることなく、耽読した。むしろ、サイバーパンク好きにとって決して見逃すことのできない傑作。

果てしなき渇き (宝島社文庫)

果てしなき渇き (宝島社文庫)

antipop - 深町秋生・著『果てしなき渇き』」にて述べ済み。傑作。

ヒステリック・サバイバー

ヒステリック・サバイバー

『果てしなき渇き』が面白かったので、同著者によるこの小説も読んでみた。前著のような情念の異常な横溢を期待して読むと、ちょっと肩すかしかなとは思うけれど、それでも十分面白い。

ウェブは資本主義を超える 「池田信夫ブログ」集成

ウェブは資本主義を超える 「池田信夫ブログ」集成

池田信夫 blog」を書籍にまとめたもの。未読。って、まぁ、ブログはずっと読んでるけど。

夢に迷う脳――夜ごと心はどこへ行く?

夢に迷う脳――夜ごと心はどこへ行く?

池谷裕二氏が監訳をしているのを見て、購入。未読。

そろそろ読み始めるかなぁと思いつつ、シリーズを毎月買うだけで、ちゃんと読んでない……。

ロリータ (新潮文庫)

ロリータ (新潮文庫)

恥ずかしながら『ロリータ』を読んでなかったのだが、実際読んでみると、激烈に面白い!!!いままで読まずにいて、確実に人生損したよ……。もちろん、ロリータというキャラクタ自体も素晴しいのだし、ナボコフ節溢れる描写や、探偵小説的な結構など、読み所満載で、何度でも読み返すべき傑作だと思った。

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

非常に面白かった。世界征服を試みる悪の結社の類型あたりは著者の得意とするところなので安心して楽しめたし、それを現実に実行するとなると、いろいろと問題がでてくるあたりの、軽妙な語り口はほんと最高。この本は、読み所が非常に多いので、それぞれについて感想を書きたい感じだなぁ。そのうち書くかも。

ビジネス法則の落とし穴 (学研新書)

ビジネス法則の落とし穴 (学研新書)

未読。

世間のウソ (新潮新書)

世間のウソ (新潮新書)

暇だったときに目についたので購入。まぁ、一応という感じ。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

激烈な傑作。だんだんひとこと感想を書くのがダルくなってきたので書かないが、この上なく美しい本。間違いなく、今年ベスト1とかそんぐらいの勢い。

つっこみ力 (ちくま新書 645)

つっこみ力 (ちくま新書 645)

つまらん。

WEB+DB PRESS Vol.39

WEB+DB PRESS Vol.39

  • 作者: 縣 俊貴,吉原 日出彦,高井 直人,高橋 征義,吉田 和弘,池邉 智洋,永安 悟史,山本 陽平,尾島 良司,猪股 健太郎,伊藤 直也,ひろせ まさあき,繁田 卓二,桐山 俊也,川村 丹美,西澤 晋,高林 哲,宮川 達彦,小飼 弾,たつを
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2007/06/22
  • メディア: 大型本
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まぁ、購入。

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2007年 08月号 [雑誌]

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2007年 08月号 [雑誌]

これまで何度もやってるコルビジェ特集。生誕120周年記念とのこと。

サボりまくり。