Kentaro Kuribayashi's blog

Software Engineering, Management, Books, and Daily Journal.

発想法の分類について

発想法には、大きく分けると論理的/直感的なアプローチがある。問題の構造化によるMECEなアプローチを行なう前者と、列挙と自由な直感による後者。それを縦軸においた時、どちらについてもトップダウン/ボトムアップという横軸を考えることができる。

トップダウンは、理想やビジョンに近付くためのアイディアを出す。ボトムアップでは、都度解決するべき問題を発見、対処可能なアイディアを出す。論理的なアプローチは、既存の手法の適切な組み合わせによる解決が可能な問題に対して有効。直感的アプローチは、新しいものを生み出すために必要。しかし、両者は並列というよりは、論理的アプローチが前提となって、直感的アプローチがあるという直列的な関係を成している。そのため、両者はそのどちらかを用いればいいというものではなく、相互補完的なものである。

直感的な判断に優れたひとは、そもそも論理的な判断能力が高い、あるいは、膨大なインプットを前提として、あらかじめ論理的に判断可能な要素をMECEにフィルタして、直感を行使しているはずだ。単に直感的に考えてみました、というだけでは、凡庸な発想をドヤ顔で述べるに過ぎないことになりがちだ。直感的なアプローチを有効に行うためには、膨大な思考の集積とインプットを要するだろう。

直感的なアプローチを有効に行なう手法として、個人においてはマインドマップだとか、集団においてはブレインストーミングだとかの、様々なものがある。自分のような凡庸な人間は、論理的/直感的という軸が直列を成していることから明白な通り、まずは論理的なアプローチを深める必要があるだろう。たとえばPrePANのようなサイトは、明確な問題意識とその適切な構造化、それらに対する論理的な解決法の立案・実行が有効な領域だろう。だから、実際にそのように解決を提示し、また、今後の計画もその筋で進めていこうとしている。

新しいものを作る際の直感的なアプローチについては、自分自身、全然足りてない面ばかりなので、そこはそこでいろいろ考えてみたいと思っている次第である。