Kentaro Kuribayashi's blog

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唐澤太輔『南方熊楠 - 日本人の可能性の極限』

南方熊楠について、気にはなっていたけれどもなんというか忌避するところがあって、いままでほとんど触れずにきたのだけど、この中公新書の伝記的な本がKindle化されていたので、寝床読書のお供として買って読んだ。そんなわけなので伝記的な話をほとんど知らなかったので、その意味では面白かった。

ただまあ、哲学とかを専攻している著者が、変な科学批判みたいになって、分析よりも熊楠的に没入しないとだめだ、みたいなことをいうのは、そうですか……って気持ちにはなるなあ。熊楠はそれでいいだろうし、自然科学者がそういう「詩的」なことをいうのはわかるけど、そうでない人が科学批判みたいなのはね。

南方熊楠 日本人の可能性の極限 (中公新書)

南方熊楠 日本人の可能性の極限 (中公新書)

  • はじめに
  • 第1章 驚異的な記憶力を持った神童 - 和歌山・東京時代
  • 第2章 アメリカ時代
  • 第3章 大英博物館の日々
  • 第4章 無念の帰国と思想の深化 - 那智隠栖期
  • 第5章 那智山を下りる熊楠 - 田辺時代(1)
  • 第6章 蓄えてきた知を爆発させて - 田辺時代(2)
  • おわりに
  • 参考・引用文献