近藤正高『タモリと戦後ニッポン』
一連のタモリ本ブームはスルーしていたのだけど、@donkouさんがタモリ本をお書きになられたと知って、それならばと思って買って読んだ。まず、タモリさんの伝記的な話をほとんど知らないので、単純にそれだけで面白い。また、「戦後ニッポン」とある通り、芸能界デビューまでの話は歴史的ディテールがちょいちょい盛り込まれているのがよかった。
ただまあ「笑っていいとも!」以降の話は、語られている対象とともにトーンダウンする感じに思えた。植草甚一や森繁久彌とのつながりについても、もうちょっと事実ベースの話、端的には取材とかで明らかになってると、面白く読めたなあと思う。
- 作者: 近藤正高
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/08/28
- メディア: Kindle版
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- はじめに
- 序章
- 第1章 坂とラジオ、そしてジャズ――祖父母に育てられて
- 第2章 大学紛争とダンモ研狂想曲――森田一義から「タモリ」へ
- 第3章 空白の7年間――ボウリングブームのなかで
- 第4章 日本最後の居候――タモリ出現
- 第5章 テレビ界「お笑い」革命――芸能人と文化人のあいだで
- 第6章 “変節”と“不変”――フジテレビの絶頂と『笑っていいとも!』
- 第7章 「リスペクト・フォー・タモリ」ブーム――テレビは終わらない
- 終章 タモリと日本の“老後”
- おわりに
- 参考文献