Kentaro Kuribayashi's blog

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2013年11月に読んだ本をブクログでふりかえる

今月は30冊。漫画も多かったけど、わりとハードな本が多かったので、けっこうたくさん読めた。そのかわり、趣味のコード書きがほとんどできなかったけど……。

今月出色だったのはなんといっても冲方丁さんの新刊『はなとゆめ』。清少納言を主人公とした一人称の小説仕立てで史実と『枕草子』を織り交ぜて、華やかな平安文化の中でも最もそうだろうという、一条帝・中宮定子の時代を描く。ずいぶんとキャラクタが現代的な感じではあるのだけど、そのことに白々しさを覚えさせることのない巧みさで、読んでてひたすらうっとりした。副読本として『源氏物語の時代―一条天皇と后たちのものがたり (朝日選書 820)』を一緒に読むと、なお楽しめるだろう。

志村貴子さんの『青い花』は、単行本で買っていて大好きだったのだけど、転居の際に本や漫画をほとんど処分して、それから読めていなかったのだったが、Kindle化されているのを知って即購入、読み耽った。あー、やっぱり最高だなあ。勢いづいて『どうにかなる日々』も買い直して読んだし。志村貴子さんの漫画、ほとんどKindle化されていてヤバい(紙で読んではいるけど、やっぱり買ってしまいそう……)。

『動きすぎてはいけない』は、千葉雅也さんの博論が元に書籍化されたドゥルーズ論。緻密な論理構成で、読んでて面白い。あと、考えに影響をもたらされたのが『宇宙はなぜこのような宇宙なのか』。「人間原理」って、なぜそういうことをいい出しているのかすらまったく理解できない、考慮に値しないものだと思っていたけど、それを多元宇宙論への根拠に開くという展開は予想外で、激しく啓蒙された。

その他、いろいろ考えがあって経営学、なかんずく、組織論についてしっかり学習しておこうと思って、とりあえず読んでおいたほうが良さそうなものをたくさん買って、山と積まれた本を読み崩しているところ。アカデミックな知見には、やはり得るところが大きくて、ちゃんとそういうのも勉強しておくのは大切だなあと思ったり。書籍の他、以下の論文も読んだ。

kentaroの本棚 - 2013年11月 (30作品)
「空気」の研究
山本七平
読了日:11月03日
評価4

青い花(1)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

青い花(2)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

青い花(3)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

青い花(4)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

青い花(5)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

青い花(6)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

青い花(7)
志村貴子
読了日:11月11日
評価5

知識創造企業
野中郁次郎
読了日:11月26日
評価4

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