2019年に読んだ本
2019年は169冊読んだようだ(参照: kentarokさんが2019年に読んだ作品 - ブクログ)。昨年末ぐらいから、本ばかり読むのをやめてもっと別のことをやろうと思っていたのだが、結局、例年に比べると少ないとはいえ、そこそこの数を読んでいたのであった。
(kentarokさんが2019年に読んだ作品 - ブクログ)
以下、ブクログで★5つをつけた本を紹介する。
福田和也『俗ニ生キ俗ニ死スベシ 俗生歳時記』
この本は、刊行当初に買って読んで、それから折に触れて何度も繰り返し読んでいる。福田和也さんからは大きな影響を受けた。
- 作者:福田 和也
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/04
- メディア: 単行本
君塚直隆『ヨーロッパ近代史』
まったく記憶にないのだが、読んだ時は感銘を覚えたようだ。
- 作者:君塚 直隆
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2019/01/08
- メディア: 新書
埼玉県立近代美術館『インポッシブル・アーキテクチャー』
素晴らしい展覧会だった!不可能な企てをこそ、もっと打ち出していく必要があろうと思う。
宇多丸『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』
宇多丸さんにはいつもひたすら驚かされる。めちゃくちゃおもしろいおしゃべり。
- 作者:宇多丸,高橋 芳朗,DJ YANATAKE,渡辺志保
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2018/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
小林信彦『天才伝説 横山やすし』
唐突に横山やすしさんにハマって、YouTubeで動画を観たり、本を読んだりしていた。もう現れないタイプの人間。
- 作者:小林 信彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/01/10
- メディア: 文庫
内田鋼一『知られざる 萬古焼の世界』
万古焼の素晴らしさもさることながら、戦時中の統制陶器についての紹介に驚いた。
知られざる 萬古焼の世界: 創意工夫から生まれたオリジナリティ
- 作者:内田 鋼一
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2015/11/18
- メディア: 単行本
トマス・カスリス『インティマシーあるいはインテグリティー』
リチャード・ローティにおける「トロツキーと野生の蘭」とともに、バイモーダルなあり方への導き。
インティマシーあるいはインテグリティー (叢書・ウニベルシタス)
- 作者:トマス・カスリス
- 出版社/メーカー: 法政大学出版局
- 発売日: 2016/07/29
- メディア: 単行本
石田英敬・東浩紀『新記号論』
次から次へと面白すぎる話が出てきて、ひたすらに興奮させられた。
今和泉隆行『「地図感覚」から都市を読み解く』
これを読んで、地図の見方が一変した。
- 作者:今和泉 隆行
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2019/03/14
- メディア: 単行本
中沢新一『増補改訂 アースダイバー』
名著の増補改訂版。改訂の間に失われてしまった場所ももうでてきた。一番好きな街歩き本。
渡邊淳司他『情報環世界』
情報システムと環世界というテーマは自分の研究テーマの根幹。HCIなども含め、そういう観点が今後もっと重要になるだろう。
都留泰作『ナチュン』
上記の本で紹介されていた漫画。昨年宮古島にいったりしたこともあり、面白く読めた。
E・M・フィリップス『博士号のとり方[第6版]』
そろそろちゃんと自分の研究もやろうと思って。
- 作者:都丸 孝之
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: Kindle版
近藤克則『研究の育て方』
同上。
- 作者:近藤 克則
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2018/10/22
- メディア: 単行本
劉慈欣『三体』
圧倒的なホラ話。SFはやっぱこうでなくては。
藤井保文他『アフターデジタル』
中国の最新事情を、うまくフレームワーク化して整理していて、とても良い本だと思う。
三浦哲哉『食べたくなる本』
著者の食への態度にめちゃくちゃ共感する。
稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』
雑草というものへのイメージを鮮やかに覆される。人生に対する示唆もある。
- 作者:稲垣 栄洋
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2018/01/10
- メディア: 新書
須賀敦子『須賀敦子全集 第1巻』
須賀敦子の本をなかなかまとめて読む機会を持っていなかったのだが、ようやく。
- 作者:須賀 敦子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/10/05
- メディア: 文庫
北山晋吾『Kubernetes実践ガイド』
Kubernetesについての、網羅的にまとまった良書。
伊藤亜紗『記憶する体』
著者の一貫したテーマである、身体との付き合い方について探求する本。入院中にこの本の内容をよく思い出した。
ヤマザキマリ『国境のない生き方』
ヤマザキマリさんは本当に面白いひとだなあ。
- 作者:ヤマザキ マリ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/04/01
- メディア: 新書
D.O『悪党の詩』
ラッパー的なふかしもD.Oさんにかかるとめちゃくちゃおもしろい。事件の時のシビアさがリアルでヤバい。
秋草俊一郎他『世界文学アンソロジー』
面白小説がたくさん。もっといろんな小説を読みたい。
池澤夏樹訳『カヴァフィス全詩』
ロラン・バルトのモロッコに続き、カヴァフィスのアレキサンドリアに思いを馳せた。
四方田犬彦『詩の約束』
四方田犬彦さんの圧倒的な生産性にひたすら驚かされた。詩との再開をもたらしてくれた本。
前川修『イメージを逆撫でする』
最新の写真理論の流れについて教えられた。写真の見方、写真論への理解が一変した。
- 作者:前川 修
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2019/08/16
- メディア: 単行本
落合陽一『2030年の世界地図帳』
これから自分がやっていくべきことについても大きな示唆を得た。便利本。必読。
2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望
- 作者:落合 陽一
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2019/11/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
平倉圭『かたちは思考する』
芸術作品がかたちづくられていく過程についての、綿密かつ大胆な読み。トンネル掘削についての記録写真集の読みは圧倒的。
- 作者:平倉 圭
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2019/09/28
- メディア: 単行本
青木保『エドワード・ホッパー』
理想的な老年の書物。ため息がでる。
- 作者:青木保
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2019/11/22
- メディア: 単行本
入沢康夫『わが出雲・わが鎮魂』
はちゃめちゃにかっこいい詩集。こういう詩を書くようになりたい。出雲に行きたい。
- 作者:入沢 康夫
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 2004/07
- メディア: 単行本
坂口恭平『まとまらない人』
ひとつのことに熱中できない性分なのだが、それでもいいじゃんと勇気づけられた本。
- 作者:坂口 恭平
- 出版社/メーカー: リトル・モア
- 発売日: 2019/11/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
『ゲンロン10』
面白い対談・鼎談が満載で、「ゲンロン」の新たなスタートに大いに期待が持てる。
藤井啓祐『驚異の量子コンピュータ』
量子コンピュータについて、非常にわかりやすく説明してくれていて、とても勉強になった。
驚異の量子コンピュータ: 宇宙最強マシンへの挑戦 (岩波科学ライブラリー)
- 作者:藤井 啓祐
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2019/11/20
- メディア: 単行本
テッド・チャン『息吹』
どの作品も驚くべきアイディアとディテール、「人間とは何か?」と考え込まされる傑作集。10年待った甲斐があった。
桑島智輝『我我』
気の抜けたような、日常的な安達祐実さんの姿にハッとさせられまくり。
打林俊『写真の物語』
写真史のみならず、隣接する技術士・美術史への目配りもよくきいている良書。説明もわかりやすい。
- 作者:打林 俊
- 出版社/メーカー: 森話社
- 発売日: 2019/07/24
- メディア: 単行本