2018年9月23日
今日は、今回の旅行における目的である催し物めぐり。
まずは798芸術区へ。UUCAで行われている、徐氷の回顧展を観る。徐氷についてはなんとなく知っている程度だったのだが、ひたすら圧倒されて、「ヤバい!ヤバい!」と言い続けていた。悠久の歴史を踏まえた重層的なコンセプトを、圧倒的な技能と誰にでも楽しめるエンタメ性で表現するという離れ業。こんなすごい作家だとは!先日観た「建築の日本展」とついつい比べてしまい、彼我の差に暗澹たる気持ち。
798をしばらくぶらぶら。工場地帯をリノベして作られたというこのあたりは、ちょっと奥の方には太いパイプ網やタンク、工場跡も残っており、それはそれでスチームパンクな感じでかっこいい。気になるギャラリーなどをちょいちょい見て回る。中国では現代美術が商業的な価値付けばかりで批評が未成熟だみたいな言説もあるが、こうやって、現代美術がエンターテインメントとして楽しまれているというのは、すごくいいなあと思う。
続けて、三影堂撮影芸術中心へ。今日から開催される植田正治回顧展とトークショーを目的に。植田正治については、印象的な作品はあるものの、そんなにピンとはきていなかったのだが、今回まとまって観る機会を得て、好きかどうかはともかくとして、晩年のカラー写真なども含め、構図・構成への意志と洒脱さに、ひたすら感嘆。トークショーでは、植田正治作品の管理を行っているお孫さんの話なども聞けてよかった。
その後、レセプションとパーティ。お酒を飲みつつ、若いアーティストの子らとおしゃべり。いまの中国の子たちって感じだなあ。
タクシーがまったくつかまらないまま歩いていたら、飲み屋街みたいなところがあったので、夕食。ラムのしゃぶしゃぶみたいなのを食べる。