Kentaro Kuribayashi's blog

Software Engineering, Management, Books, and Daily Journal.

books

小沢牧子 + 中島浩籌・著『心を商品化する社会 - 「心のケア」の危うさを問う』

小沢牧子 + 中島浩籌・著『心を商品化する社会 - 「心のケア」の危うさを問う』を読みました。 本書のいう「心理主義の社会への浸透」とは、例えばなにごとか事件が起こるときまって「心のケア」が叫ばれてしまうという事態が、実のところは社会的関係を視野…

大塚英志・著『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』

大塚英志・著『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』を読みました。例によって特に感想もないのですが、気になったところをちと引用してみます。 七六年に創刊されたサブカルチャー雑誌『out』(みのり書房)はこの「ヤマト」の特集を機にアニメ情報誌化へと…

情報デザインとアフォーダンス

『情報デザイン入門』(木村浩・著、ちくま新書 370)という本を読みました。この本では「情報デザイン」を「何かを他者に伝えるための技術」というふうに広く捉え、言語の始まりから Web デザインまで総花的に語り起こされていて、そのためやや食い足りない…

本、つれづれ

『Amazon Hacks 世界最大のショッピングサイト完全活用テクニック 100 選』『初めての Perl(第 3 版)』を読んだ。前者は、「おー、これは面白そう!」と惹かれた機能がことごとく amazon.co.jp では未実装なものばかりで、悲しい思いをすることが多かった…

ブックガイド

高校生必須科目 本・映画・音楽というページをふむふむ眺めながら、しかし僕は山出し・無教養の典型みたいないわゆるディー・キュー・エヌなので「こんなの高校生の頃に接するわけないし、いまならなおのことどんな顔して読めばいいのかわからない(© 高橋源…

綿矢りささんが芥川賞を受賞

綿矢りささんが芥川賞を受賞したとのこと。芥川賞を受賞したもうひとりのメンヘルくせぇのはどうでもいいとして、直木賞は京極夏彦さんと江國香織さんってな超弩級メンツであるにも関わらず、余裕で吹っ飛ばすりさたんに、改めて( ´Д`)ハァハァ まぁ肝心の小説…

金井美恵子『「競争相手は馬鹿ばかり」の世界へようこそ』

金井美恵子『「競争相手は馬鹿ばかり」の世界へようこそ』を読んだ。小説や映画に関するこの手のエッセイ集の出版は久し振りなのではないかしらん。ともあれ、気になったとこを引用しておこう。 毎日新聞の新聞勧誘員がやってきて、まあ一種の押し売りとしか…

東浩紀さんと小鷹信光さん

東浩紀さんの奥さんのお父さんは翻訳家の小鷹信光さんなんだそうな(hirokiazuma.com/blog @ 2004年01月02日 「あけましておめでとうございます」)。マジで! 2 秒ぐらいで 20 へぇいっちゃう勢いで連打。

BUBKA 2004 年 2 月号

初手から「BUBKA 2004 年 2 月号」など熟読する、大変に文化的な 2004 年。2003 年を様々なジャンルのベスト 10 で振り返るってな特集の他、デビューがフジテレビの月 9「ビギナー」の女優・ミムラさんの中学時代のお写真が掲載、「モーヲタの部屋」の「第 3…

「hirokiazuma.com::magazine 波状言論」の購読を申し込んだ

批評家 / 哲学者の東浩紀さん(hirokiazuma.com / hirokiazuma.com/blog)が新たに創刊するメールマガジン「hirokiazuma.com::magazine 波状言論」の購読を申し込みました。創刊準備号が公開されていて、それを読んだところ、今後に期待したいけどどうなんで…

阿部和重インタビュー @ BUBKA 2004 年 1 月号

一九七六年生派へ参加表明をされた近藤正高さんの日記ログを読んでたら "BUBKA" についてというかサブカルチャ系雑誌について大変に面白い評論をされていて、つまりは大変に面白かった。 Culture Vulture @ 2003-11-29 「9月23日に生まれて」「雑誌における…

北田暁大さんへのインタビューを読んで

北田暁大インタビュー「 2 ちゃんねるに《リベラル》の花束を」 @ Excite エキサイトブックスを興味深く読みました。このひとってば岩波の「世界」11 月号に掲載された「嗤う日本のナショナリズム??『 2 ちゃんねる』にみるアイロニズムとロマン主義」が話題…

村上春樹の自筆原稿が Yahoo! オークションに

なんかあちこちからすごい数のアクセスがあったのでなんだろう? と思っていってみたら、村上春樹さんの自筆原稿が Yahoo! オークションに出品されているらしく(Yahoo! オークション - 村上春樹自筆原稿 『GHOST STORY』原稿用紙 1 枚 / スクリーンショット…

一九七六年生派

猪川まことさんが富山太佳夫さんの『文化と精読』という御本にあるという私は六八年世代に属しているという文句に対抗して一九七六年生派を結成することにしたとあっては、同じく一九七六年生であり、また 68 年がうんたらとかいうひとたちがキモくてしかた…

これが芸術的な感性を磨いてくれる本らしい…

まぁそもそも美大生(あるいは美術・ファッション系の専門学校生)だからといってことさらに選択眼の良さを期待するのが間違っているのだとは思いますが…BOOK アサヒコム - あれこれランキング「 美大の女の子 100 人に聞きました「あなたの感性を磨く! こ…

阿部和重『シンセミア』読了

『シンセミア』読了。近年は、本などまるで読むこともない野蛮な生活態度をマズいとは思いつつ改める決意をだらだらと先延ばしにしてインタネットなどにうつつを抜かしていたのだし、折からの体調悪化という事情もあり、活字を眺めていること自体がキツくて…

「批評空間」の復活?

というよりもむしろ、柄谷行人さんのサイトがあることすら知らなかったのでアレなのですが(NAM とか全然興味なかったので)、なんかいろいろ事情があったとのことで消えてた批評空間のサイトが柄谷さんのサイト内コンテンツ Critical Space として復活して…

集英社新書 WEB コラム - 植島啓司「愛・賭け・遊び」

最近の植島啓司さんの本を全然読んでないのでアレなのですが、『男が女になる病気』『分裂病者のダンスパーティ』『恋愛のディスクール』といった 80 年代の諸作のわけのわからない面白さに感銘まくりつつ、『競馬の快楽』を座右の書としていた頃を思い出し…

6 人の刺激的な若手論壇人

「気になる! 若手論壇人 - 6 人の刺激的な言論人」 ニュースな本棚 @ Excite エキサイト : デイリートピックスが面白い。その刺激的な言論人の人選やそれぞれについての紹介文が、というよりも、似顔絵が…。あまりにも似てないので、悪意なのか素で下手な…

福田和也『悪の読書術』

講談社新書で刊行されている「悪の?」シリーズ第 3 作目の福田和也『悪の読書術』(講談社新書)を読了。ちなみに 1, 2 作は『悪の対話術』『悪の恋愛術』というもの(例によってブツがみつからない…)。 のっけから小熊英二『<民主>と<愛国>』を若者が…

テッド・チャン『あなたの人生の物語』

テッド・チャン『あなたの人生の物語』読了。すげー面白かった。感想を書くのもまぁ面倒っていうか無理なので、それぞれの話の概要を。 バビロンの塔 登るのに 4 ヶ月以上かかるバビロンの塔をガンガン建築しまくって、やっぱ神様に怒られるのかな? どうな…

本日のトリビア

「黄桜」の河童や「ヒゲとボイン」等で知られる小島功は、安野モヨコの叔父さんである(『安野モヨコ対談集 ロンパースルーム』 p.101 より)。8 へぇ。

宮台真司インタビュー「歴史を忘却する装置としての象徴天皇制」(「新現実 vol.2 」)

異性と自由に付き合える奴が偉くて、付き合えない奴はダメな奴で、ダメな奴がダメさを補完するためにサブカル的・宗教的・政治的な方向に行ったりしてるんだっていう図式が、もう通用しないんです。一次的な評価としては、とてもいいことですよ。性に関わる…

東浩紀・編著『網状言論 F 改』他

昨日購入した本を、軽めのものからざっと読み始める。 東浩紀・編著『網状言論 F 改』はなぁ、正直いってなんかもうこの手の本を読むのは疲れるからヤなんだけど、東浩紀さんの「動物化」ってな話はやっぱり面白いと思います。というか「動物化」というヴィ…

坪内祐三・著『一九七二 「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」』

買ったものの放ってあったのをふと読み始め、そのまま読了。疲れ果てて感想を書く気力がない…。数十年後にこういう本が書かれるとしたら、やっぱ 1995 年あたりについてのお話になるのかなぁ。

綿矢りさ『蹴りたい背中』

『インストール』で文藝賞を受賞しデビューした綿矢りさの受賞後第一作。まぁ正直いってなめてかかってたのですが、意外と面白かった。 …いろいろ感想を書いたのだけど、なんかうまくいかなかったのでポイントだけメモ。 やりくち 鮮やかに切り込む スッと意…

津田大介・編著『だから WinMX はやめられない』

だから WinMX はやめられない 津田大介 単行本 4844318004 2003/07/02 ¥1,659 インプレス 音楽配信メモ の津田大介さんによる編著書『だから WinMX はやめられない』を読みました。まずあり得べき誤解に先んじると、この本は某「ネットランナー」誌とかそう…

舞城王太郎『煙か土か食い物』他・読了

先日購入した 5 冊 のうち、とりあえず舞城王太郎『煙か土か食い物』『暗闇の中で子供』、佐藤友哉『フリッカー式』の 3 冊を読んだ。『煙?』は、評判に違わぬ面白さで一気に読み終え、そのまま『暗闇?』へ。これは、ほんとにすごいと思った。作者がどうして…

『コモンズ』読了

ようやっと レッシグたん の『コモンズ』を読了。非常に明快で説得力のある議論なんだけど、それが実現可能かどうかってことになるとアレだよなぁ。そのへんはまぁ、経済産業省とかそういうとこの優秀な官僚さんたちにぜひ読んでいただいて立派な政策を実行…

パサージュ論

岩波現代文庫から『パサージュ論』全 5 巻刊行!!! まさにキター! な気分。だって、元の本は高過ぎて買えなかった(読めなかった)から…。さっそく注文しなければー。