ダダダダーッと感想
さて、購入した物品 の消費に忙しいわけですが、ほんとにすばらしいものばかり過ぎてお腹いっぱいにすらなってしまっているという、飽食日本状態。あははー、幸せだなぁ。なんか、急がないと 2002 年が終わってしまいそうなので、駆け足で。
Jim O'rourke , David Grubbs の Guster Del Sol コンビは、それぞれの最近のソロ作品はわりと聴いてはいたものの、Jim O'rourke のリイシュー盤は聴く機会がなくて今回初めて聴きました。David Grubbs は "Act Five , Scene One" なんて作品があるなんて知りませんでした。いずれもこれから何度も何度も繰り返し聴くことになるだろう、愛聴必至盤。Avanassiev のリスト、絶品。グールドのバッハについては、いまさらいうまでもないね。半野喜弘の仕事は、CONBO PIANO や中谷美紀(アルバム「私生活」)のアレンジャーとしてしか聴いたことがなかったのですが、やっぱり評判通りものすごい。かっこよくて、気持ちいい。音色が美し過ぎ! 基本的なものを聴いていないことに負い目感じまくりなのをどうにかしたいなぁと思って購入した Terry Riley , XENAKIS はいまや「古典」であるらしいけど、そんなのどうだっていいじゃんというアクチュアルぶりがヤバい。alva noto や、その他のヨーロッパ系の人脈を来年は漁っていきたいなぁ。「音響系」とかそういうタームのことはどうでもいい。ひたすら気持ちのいい音。"Candy" を観て、あらためて藤本綾は本当にすばらしいと思う年の瀬。暴力温泉芸者は、結局はひとに借りたものしか聴いてなかったので、今回が初購入。ぶわっはっはー、てな感じでかっこいい! Boards of Canada はもしかしたらいまよりもいいかも。また DJ やりたいなぁ。本はまだほとんど読んでないけど、帰路の船中にて読了した蓮実重彦の『「知」的放蕩論序説』は、なんかだらだらしていた感じの精神に渇を入れられた気もしたけど、ただ羅列しまくるだけのこんな感想を書いてるようじゃ、ダメですね。蓮実節健在の一節を引用。教科書問題に触れて、「新しい歴史教科書を作る会」メンバーの顔が暗いと述べた後の発言。
成人は誰もが自分の顔の責任を取らねばならないはずなのに、それを取ろうとしていない。その責任放棄は、倫理の問題である。
『「知」的放蕩論序説』 p.43 より
またその数ページ後、学部生が「本気で哲学をやるつもりだ」などと恥ずかしげもなくいうのを非難しての発言。
「哲学やるといったって、君、そんな顔してないじゃないか」と、その一言でおわりそうなもの
『「知」的放蕩論序説』 p.54 より
「週刊読書人」の連載を読んでたときもこの箇所で爆笑した憶えがあるが、今回もやっぱり笑った(もちろん、自分の顔を棚に上げて)。「フローベール論」「ジョン・フォード論」の完成が楽しみだなぁ。その他「フィクション論」執筆の予定もあるとのこと。『続 クラブ・シャングリラの予言』を読むと元気が出るんだけど、こんな田舎に住んでちゃどうしようもないですよ…。ちなみに僕が「とんでもなく素晴らしくて表現のしようがないもの」について「極致ね」という形容を多用するのは、立川直樹のパクり。てゆか、このサイト antipop の由来は Anti Pop Consotium にあるのですが(ほんとの話)、実はまだ聴いたことがなかったのです…。で、さっそく聴いてみた結果は…めっちゃかっこいい! Hip Hop それ自体を嫌いだということはもちろんなくて(あのリズムは好き)、それらをとりまくカルチャーを嫌っているのですが(特に日本におけるそれ)、APC のかっこよさっていったらないね。Hip Hop 云々なんてな文脈はどうでもいい。つか、解散したの?
というわけで、来年一発目は Throbbing Gristle か「美少女日記」か、という感じで年越しになっちゃうのかなー。