宮本喜一『ロマンとソロバン』
最近のマツダの躍進について書かれたこの本を買って読んだ。自動車業界については、思うところあってトヨタに関する古めの本を読んだりしているのだが、最近の他の会社の事情も知りたいと思っていたところ、ちょうどタイミングよく出たので。マツダの車は、素人目にもよく見えるし。
製造業のサービス化がいわれて久しいし、自動車はモノそのものというより「ユーザ体験」を提供してるなどといわれてはいるものの、まあゆってもモノだよな、つまりは技術的卓越が直接的に業績に大きく響くよなあと思う。だからこそ、研究開発費に年間1,000億とかを投じ続けるわけだ。
一方で、Webサービス屋さんってのは、その名の通り「サービス」屋さんなので、技術によって作られてはいるものの、自動車ほどにはモノではない、すなわち技術的卓越がただちに競争力(特に売上の面で)に結びつくとは限らない。そこまでは当たり前としても、しかし、よりモノ化する、あるいは別の方法で技術的卓越を競争力に結びつけることが必ずできるはずだと思う。
それを見つけ、作るために仕事をする必要があると、あらためて思う。そういう意味でも、いろいろと面白い。
- 作者: 宮本喜一
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2015/10/16
- メディア: Kindle版
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- 1 マツダはスカイアクティブに社運を賭ける
- 2 「君たちにロマンはあるか?」
- 3 独自開発の道がフォードのお墨付きで開けた
- 4 「狙うのは、ボウリングの1番ピンだ」
- 5 ロマンを追っても、決してソロバンは忘れない
- 6 新たなマツダ・ブランド構築への道
- 7 たいまつは若い世代に引き継がれる
- 8 マツダはこれからも攻め続けられるか
- 謝辞
宮本喜一『ロマンとソロバン マツダの技術と経営、その快走の秘密』。
— あんちぽくん (@kentaro) October 27, 2015