リー・クアンユー『リー・クアンユー回顧録(上) ザ・シンガポールストーリー』
長らくプレミアがついて中古価格が高騰していたリー・クアンユー回顧録だったが、たまたま上巻が2,500円ほどで出ているのを見つけたので、即ゲット。さっそく読んだ。
大学卒業あたりまでは普通に自伝として楽しめるのだが、政治活動を始めてからは、ひたすら権力闘争の詳細が描かれていて、正直しんどい。しかし、日本の明治維新前後や太平洋戦争後の熾烈さ(後者は、たとえば岸信介の回顧録などで伺える)がかわいく見えるほど。イギリス、マレーシアとの関係、国内でも多民族の関係がある上に、共産主義者は現実的な勢力を持っている。それをなんとかハンドリングして登りつめるだけでも、すごいなあと思う。
下巻は1965年のマレーシアからの分離独立以降の話。原書では一応持ってはいるのだけど、なかなか読めていない。しかし、上巻の感じだと日本語で読むのですらしんどいので、下巻の価格低下待ちだなあ。
- 作者: リークアンユー,Lee Kuan Yew,小牧利寿
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2000/09
- メディア: 単行本
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『リー・クアンユー回顧録』を読む。
— あんちぽくん (@kentaro) November 14, 2015