2020年1月12日
昨日読み終えた『創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで (講談社選書メチエ)』で興味をいだいたルイス・ウルフソンについて、『動きすぎてはいけない ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 (河出文庫)』およびドゥルーズの『批評と臨床 (河出文庫)』の彼について述べる章を読んだり。自閉症者として、母=母語の侵襲をなんとかやりこなそうとする営みとしての多言語によるいいかえは、自分自身の文学的な興味とも合致しており、非常な興味を感じる。そういう作品を書いた後に、ギャンブラーとして、また投資家として成功と失敗の激しい浮き沈みを経験している生き様にも興味を憶えて、Dossier Wolfson : Ou L'affaire du Schizo et les languesという伝記を注文した。
自由が丘のハディーカへ。『〈自閉症学〉のすすめ:オーティズム・スタディーズの時代』を読む。昨今の探求のモードとして自閉症に対する関心があるのだが、自分自身も数年前からそれがなんらかの新しい認識をもたらし得ることであると感じていて、興味をもっていたのだった。昨日読んだ松本卓也『創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで (講談社選書メチエ)』や、先日読んだ「精神看護 2020年 1月号 座談会 ロビンソン・クルーソーは無人島で誰に最初に出会うのか 統合失調症から自閉症へ 特集 患者さんと医療者の意向が異なる時のコミュニケーション技法LEAP」から引き続いて、様々な学問分野から自閉症について考える本書を読むに至ったのだった。自閉症への関心というのは、新たな認識への興味というのもあるし、これからの世の中の流れのモードという関心もある。
渋谷へ。ヒカリエの小山登美夫ギャラリーで行われているHikarie Contemporary Art Eye vol.13「9人の眼」を観に行く。神楽岡久美さんというアーティストの作品に大いに興味をいだき、作品をひとつ購入した。身体に対する装飾と相対する拘束という観点から、未来の身体を幻視し、その身体を作り上げる装置を具体的に制作している作家。また、その制作過程をプロトタイプとして積極的に作品として提示することにも興味を覚える。作家さんとも少し話ができて、よかった。
渋谷スクランブルスクエアに入っているTHE SHOPで、理想的なノートを見つけて、これまで何度もチャレンジしてはうまくいっていない、紙のノートによって思考を制作するということを、あらためて試みてみようとおもっているところ。さっそく、直前に観た作品や、これまで自分が買ってきた、興味をもってきたアート作品について、North Villageでくつろぎながら、ステートメントになり得るような思考をまとめる。今後は、アートについても具体的な活動をしていきたいとおもっているところ。