Kentaro Kuribayashi's blog

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グレッグ・イーガン待望の長編新訳『万物理論』

万物理論

グレッグ・イーガンの待望の長編新訳『万物理論』が出ました。今作もまた、激しく硬派な科学ネタと、むちゃ過ぎる主張が楽しいカルト集団と、人間性についてのこれまで誰の本でも読んだことがないよこれは! ってなヴィジョンがすげぇ!!! イーガンはやっぱ素晴らし過ぎてますよ! 本作、邦題の「万物理論」に関する話ももちろん面白いのですが、おなじみの生物学ネタ、特に今作はジェンダーがらみでいろいろ手を打っていて、そのあたりにもすごく惹きつけられました。面白いネタ、多過ぎです。

SF 的にどうなのかとかそんなことはわかりませんが、ぶっとばしっぷりを楽しみたいということであれば、本作に限らず、イーガンの小説をぜひとも読むといいでしょう。また、訳者あとがきによると、日本オリジナル短編集の第 3 弾や、その他の長編の訳出も予定されているとのことで、そちらも激しく楽しみなのであります。