Kentaro Kuribayashi's blog

Software Engineering, Management, Books, and Daily Journal.

mixi ミュージック、あるいは Web2.0 のレッスン

mixi ミュージック、すごくいいよね!!!
もうずっと前から Last.fm をずっと使っていたので、正直なところ「いまさら mixi ミュージックなんて、どうなの?」とか思ってたりもしてたんだけど、まったくの思い違いでした!
聴いている曲を公開・集計する機能はもちろん、mixi ならではのコミュニティとの連携、好きな曲やアーティストによるユーザ同士の新たなつながりの発見、また、アーティスト情報をユーザが拡充できるようにしている点もステキ!!今後ますます盛り上がっていけば、それこそ日本のミュージックシーンに大きな影響をもたらし得るコミュニティになり得るのではないでしょうかっっ!!!
さて、いかにもとってつけたかのような前置きはさっさと切り上げて、以下、本題。いや、mixi ミュージックの今後にはほんとに期待しているのだけどw
もうかなりと前の話になるけど、mixi ミュージックのプレミアム会員への先行公開の報せを受けて、「mixi ミュージック送信 Perl モジュールを作ってみたよ!」なんてエントリを書いたりした。僕は貧しくてプレミアム会員になれないため、「mixiミュージック送信機をつくってみたよ! :: ぼくはまちちゃん!」を見ながら、どんなレスポンスが返るのかもよくわからないままに、Perl のモジュールを書いたのだった。
その後、一般ユーザにも mixi ミュージックが公開され、Windows ユーザかつ iTunes あるいは Windows Media Player ユーザ、又は、 Mac ユーザかつ iTunes ユーザは素敵な mixi ミュージックを享受できるようになった。しかし、それ以外の、Windows を使っていても、iTunesWMP を使っていないひとたちや、Linux ユーザ等は、見るからに楽しそうな mixi ミュージックから締め出されてしまったわけだ。
そこで、foobar2000 ユーザや、Linux ユーザ(xmms 使用)が、ありがたくも僕の書いたスクリプトを参考にして、独自に mixi ミュージックへ曲情報を送信するクライアントを書いたりする試みが現れた。僕のスクリプトは明らかに不備があるのでそのままでは動かないけど、mixi ミュージック開始当初の状況ならば、ちょっと修正すれば使えたはず。
それが、はまちちゃんがちょっとはしゃいでみただけで mixi さんはオタオタして、曲情報の送信内容をエンコードするなんてな所業に打って出た。これで、mixi が提供するクライアント「mixi ステーション」以外は完璧に締め出されしまった。正直、本当に残念な思いがしたよ。Web 2.0 などといわれもする昨今の潮流を真逆に行く愚行である、と。

  1. そもそも送信される曲情報の間隔として許容し得る範囲を、適切に設定すればよい
  2. それでもはまちちゃんみたいなイタズラは現れるだろうが、そんなのは一時的ものなので、収まるのを待てばいい。どうせすぐに飽きるんだから
  3. というか、はまちちゃんのような単独でのプログラム的自動化を取り締まったところで、VIPPER 的人海戦術で般若心経が総合ランキング 1 位になっちゃうような祭り(このエントリの投稿時現在)は防げない
  4. だから祭りのことなどほっとく、というか当たり前のことだけど、ケースバイケースで判断しながら運用していくしかないでしょう
  5. あとは適切に設計した API を公開しておけば、グルコースのみに頼る必要もなく、mixi ミュージックが本当に面白いものであれば、foobar2k だとか Linux だとかを好んで使う少数派ユーザは、勝手にクライアントを作るわけで、みんなにとっての幸せの総量が増えることとなる

上記したようなことは、なんにも知らない素人がお気楽に勝手なことを述べちらかしやがって……という感じかもしれないけど、まぁそこんところをうまいこと考えるのがサービス提供者の腕の見せ所なんじゃないですか?ということで。

UPDATE:
暇なので、ありがちな反論に反応してみるよ。

2006年07月17日 taninsw Web2.0が潮流だからそうしろという意見は受け入れられない/mixi利用者のほとんどはWeb2.0を理解していない/大勢のライトユーザからのクレームに対して「放っておけば治まりますよ」と返答することは現実的か。

まず、「祭り」が起こったとして、その状況をにわかには理解できないライトユーザからのクレームを「放っておけば治まりますよ」といって無視しろなどとはいっていない。はまちちゃん的なおふざけや、あるいは「般若心経」祭りなどが起こったら、単純に該当するデータのみを削除すればいいわけで、通信内容を暗号化することで元から絶つ必要はない、といってるだけ。それが「ケースバイケースで判断しながら運用していくしかないでしょう」が意味するところ。実際、はまちちゃんの時は、mixi ミュージックにとってノイズとされるデータを削除したわけだし。
また、Web2.0 だから mixi もそうしろといってるわけではなく、適切に設計し、上記した運用方針を前提として mixi ミュージック API を公開にすることのメリットを具体的に述べており、潮流に乗るほうがユーザにとってもサービス提供者にとってもメリットになるといっている。また、その際に mixi ユーザのほとんどが Web2.0 なんてものを理解している必要などない。ユーザは、結果的にメリットを享受できさえすればいいのだから。