エンジニアとしていかに成長するかについて、GMOグループの新卒エンジニア・クリエータの皆さんにお話した
GMOグループにはGMOテクノロジーブートキャンプという新卒エンジニア・クリエータ向けの研修メニューがあって、そこでなんか話してくれという要請があったので、「エンジニアになる」というタイトルで、エンジニアとしての成長について、少しお話をしてきました。
自分自身がエンジニアとしていままでどうしてきたかみたいな話は、まとまった形ではこれまでしたことがなかったわけですが、立場上とか年齢的にも「僕ごときが……」とかいってもいられないので、恥を忍んでスピリチュアルな話をしてみました。以下、ご笑覧くださいませ。
いいたいことはだいたいスライドに書きこんだのですが、以下、ちょっとだけ補足。
このスライドを作っていた時に、ちょうど「現場ロックイン」についてのエントリが話題になったり、また、このエントリを書く直前にも似たような話題のエントリを見たりしました。
スライドの中でも「問題解決」と「技術力」という対比で述べているのですが、上記エントリのいずれもが共通して述べるような、組織内固有の事情に過剰適応することが、「現場ロックイン」や「転職できなくな」る問題の原因です。いくら市場に晒されないスキルをいくら伸ばしたところで、「現場」以外では通用しませんし、「転職」できるはずもありません。それはそれで当然の話ではあります(まあ、このブログの「外資系OL」さんは、いつでもどこにでも転職できると思いますが、一般論として)。
というと、「じゃあ、会社の仕事はがんばり過ぎずにちゃちゃっと片付けて、市場で売れるようなスキルを伸ばしていこう」とはやとちりしがちなわけですが、そんな簡単なものでもないでしょう。まず、たいていの人々は市場に売れるようなスキルを独力で伸ばせるほど強くはありません。それができるなら、最初からやってるはずでしょう(それこそ「代表的プロダクト」を作るとか)。また、仕事という、それなりに本気になる必要があるような文脈(お金のためでも、周囲からの圧力でもなんでもいいけど)においてでなければ、たいていのひとはマジで打ち込んでスキル向上に取り組むことはできないんじゃないでしょうか。
であればこそ、組織固有の状況下で発生する問題の解決と、一般的な知見としての技術力とをバランスよく伸ばしていくこと、より正確には、問題解決を一般化することによって技術力を伸ばしていくことが必要なわけです。というか、それこそが、普通の人間が会社づとめをしながら「成長」するための、一番の近道なんじゃないかと思います。
このブログで、組織固有の事情について述べつつも、それをそれなりに組織外でも使える知見としてエントリをたくさん書いているのは、マネジメントという、技術よりもより「ロックイン」されがちな領域でも、そういうことができることを例証していると思っています(どういう内容かについては、以下よりご参照ください)。