Kentaro Kuribayashi's blog

Software Engineering, Management, Books, and Daily Journal.

2018年3月17日

「ある光」以降の小沢健二さんのシングルをプレイリストにまとめたものをかけながら洗濯。ここ数週間の習慣。

写真都市展 −ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち−」を観に、自転車で21_21 DISIGN SIGHTへ。階段を降りていくと、なにやらトークイベントが行われている。作品を出展しているTAKCOMさんとドミニク・チェンさん。きっと面白いだろうので聴いてみたかったのだが、満席な上に、ちょうど終わるところで残念。ウィリアム・クラインの写真そのものは入り口に少し展示されてあるだけ。こんな風に「都市」という題材をプレゼンテーションできた時代に対する懐かしさのような感じを覚える。

TAKCOMさんのウィリアム・クラインの写真を使った映像は、最初のうちは全然乗れなくて、むしろややいらいらしてしまったのだけれども、鏡をみながら顔の様子を確かめる女性がコラージュに覆われていくあたりから気分も乗ってきて、壁面全体に多数かけられたディスプレイを使っての都市シリーズの映像に至ると、かなり興奮して観ていた。ウィリアム・クラインのかっこよさを、さらに引き出す素晴らしい映像だったなあ。

映像コーナーを出て、写真の展示を見て回る。いくつか、気になる作品があった。まずは、多和田有希さんの“I am in You”がよい。海の写真の、波打ち際で泡立ったあたりにたくさんの穴が空いている。水の青さが残っているところを何らかの方法で焼いて空けたようだ。そのことで、なぜか泡立ちが写真の表面を超えて、生々しい物質的な感触をもたらす。写真をぶらさげて展示しているのも含め、面白い表現。ショップで、これまでの作品を紹介した小冊子が売られていたので、購入。

その他、先日のアートフェアでも少し観た沈昭良さんや、勝又公仁彦さんの作品に惹かれるものがあった。特に勝又公仁彦さんについて、画面の雰囲気が全然違うにもかかわらず、なぜかわたせせいぞうを思い出したりしたのだが、それはともかくとして、ショップで売られていた小さな作品集を見ると、ロバート・モスコウィッツ風(というかそのまま)だったり、ゲルハルト・リヒター風な抽象的な作品などもあり、ちょっとおもしろい。

ミッドタウンのTIME & STYLEで、中里伸也さんの作品を眺める。以前にもたまたま寄ったことがあって、その時も強い印象を覚えたのだったが、今回は意を決して買うつもりで。とはいえ、あまり大きな作品は部屋におけないので、展示されていた中では一番小さなサイズのものを選ぶ。「これがほしい」と思ったものについてきいてみると、先約済であるとのこと。しかし、展示してない作品が3点ほどあるということで見せてもらえたので、その中からひとつ選んだ。特注の額の制作の関係で、納品がGW明けになってしまうとのこと。しかたあるまい。中里伸也さんの作品、他にも買いたいなあ。

青山ブックセンターで『アート・パワー Art Power Boris Groys』、『たまもの (ちくま文庫)』などを買う。帰宅して、本を読んだり、モランディ風写真の習作を一枚作ったり。先日のよりはややよくなったが、まだ自分の頭の中にある絵には遠い。

別に写真を撮りたいわけではなくて、自分のイメージしている絵を作りたいだけなのだが、そのためにもまずは写真の技術についてもちゃんと知っておく必要があるだろうと思ったので、あらためて基本的な概念やカメラの操作方法などを、言葉を調べたり、マニュアルを読んだりして学習しているところ。しかし、あれこれ試してみないとなかなか身につかないなあと思ったので、いろんなシチュエーションで練習しないとなあ。