全社的に使っているチャットツールをSlackに移行した話
ペパボでは、チャットツールとしてIRCを長らく使っていたのですが、先日、Slackに全面的に移行しました。その話を少し書いてみようと思います。
追記: 社長的にSlackに移行したほうがいい理由 | ペパボ社長ブログというエントリが出ていたので、そちらもご参照ください。
IRCの利用程度
そもそもIRCをどの程度使っていたかというと、職種や役職等を問わず、全スタッフ(アルバイト等も含む)が使っていました。つまり、エンジニアも総務も、マネージャーも社長もみんなIRCにいて、そこでフローのコミュニケーションを行っていたということです(ちなみに、情報のストックや、チャットには向かないような共有にはGitHub Enterpriseを使っています)。また、サーバの状態監視等の様々な通知や、いわゆるChatOps的なこともIRCでやっていたので、人間もbotもとにかくたくさんいて、賑やかな状態です。
IRCの問題
それぐらい活用しまくっていたIRCでしたが、たとえば以下のような問題があったため、解決策を模索していました。
- ログを共有された形で保存し、検索するのが難しい
- そのため、過去のチャット上での議論に基づいた発展が難しい
- マルチデバイス対応が難しい。特にスマホアプリが使いづらい
- IRCに接続していない間のメンションに気づけない
また、個人でSlackのようなツールを既に使っているひとにとっては、さくさく動いてリッチなUIを提供するアプリ、アイコンの表示されるモダンなチャット体験、豊富なインテグレーションなどの魅力もあり、IRCのシンプルさが、かえって見劣りするものであるとも感じられてきたりもしたのでした。
Slackへの移行プロセス
そこで、Slackに移行を目論む勢力が発生、Slack上にpepaboチームを開設し、自生を始めました。新しもの好きのメンバーたちがあれこれと試していく中で、これなら移行できそうなのでは?という機運が醸成されてきた流れで、経営会議において「移行するぞ!!1」ということになり、もろもろの手続き・計画・利用ルール作り(お金周りや情報セキュリティなどなど)を僕の方で取りまとめ、移行が実施される運びとなりました。その後の流れは以下の通り。
- 2月25日: 情報セキュリティを担保した上で、移行計画の告知
- 同日: Slack用のIkachanを作成
- 2月27日: 開発関連の人々はほぼ移行完了
- 3月上旬: 通知周りがほぼ移行完了
- 3月9日: バックオフィスやカスタマーサポートも含めて移行完了
- 3月18日: 有料プラン開始
- 同日: 各種インテグレーション完了
以下のグラフを見るとわかる通り、上述のほとんどは3月初頭にはほぼ移行が完了しており、あれだけ活用しまくっていたIRCからの、通知まわりなども含めての移行に、1週間もかからなかったということになります。
これは、それなりのアカウント数(現時点で260超)を持ち、多様な職種、2拠点からなる組織としては、相当のスピードを出せたといえるのではないでしょうか。この会社も長い間いろんなことをやってきており、蓄積されてきた経験に基いて安定した業務を行ってきており、それはそれで非常に素晴らしいことですが、いざ「大きな変化を起こすぞ!」という時にも、こうして全社を上げて素早い動きを見せることができるのは、誇らしいことであるとあらためて思います。
ところで
そんなペパボでは、さらなる飛躍的変化を起こしてくれる、エンジニアを始めとする各職種において、新たな仲間を求めています。是非以下をご覧になって、ご応募ください。ただいるだけですら知らずしらずのうちに(もちろん積極的にアウトプットすればさらに)成長してしまうような意欲的な環境を用意して、お待ちしています。